我が罪、憎悪、表裏一体の解き放たれた人の罪
第8の夜
数千年前に封印された、ある邪悪な存在。やがて時が経ち、封印の一部を解かれたその化け物が、完全復活を目論んで7人の人間に取り憑いていく。そして、その凶行を阻止するべく、数珠と斧を携えた元僧侶が立ち上がる。
邪悪な存在とはなにか。
封印された目玉は、七人の人間にとりつく。
これを飛び石と名付ける。僧侶は立ち上がり、戦うために己の罪から目を背けながら。
しかし、人間はそう簡単にはいかない。
この邪悪な存在を信じ、封印を解き放つその心は「三毒」から。
そして煩悩は「五欲」を伝っていく。
私なりにこの邪悪な存在は完成した形は、人間が苦しむ欲望の具現化そのものであるのかもしれない。それは、目覚めたら目覚めるほどこの世という地獄で生き生きと動き回るような気がしてならないのだ。
結局、悪なる存在は人間が解き放ち、人間が抑え込むしかない。
それが、自分の中にあるものなのだから。
だから第八なのだなと感心した。「声」も「五欲」の中の一つである。