殺人鬼フジコの衝動
内容
「殺人鬼フジコの衝動」はとある人物の小説を公開するように頼まれた人物がある程度配慮して手を加えた小説である。あなたはあとがきまでたどり着けるだろうか?
小説は、平凡な容姿の藤子がうまくいかない人生を容姿やさまざまなものに原因を擦り付けていく。本当の凶悪な原因はすぐそばに存在していたのに…。
本を選んだ理由
表紙買い。
この本が今も本棚にある理由
しんどいとき、苦しいときにこの本を読みます。
悲惨な人生を送っている人を見ると、安心します。そういう劣悪な理由です。主人公に共感力が薄いタイプでよかったと思います。
あと、源氏物語の紫の上が死んでめそめそしている部分も「ざまぁ」と思いながら自分がしんどいときは読み返しています。
感じたこと
悪人は悪人の顔をしていないし悪行を見せない。だからこそ、善人に見える人物程恐ろしい人間はいないと思いました。
未熟というより素直でひたむきな人間が狙われることも考えたうえで、反吐が出ると思います。この公開してほしいとたのんだ小説を書いた人物も翻弄された一人でしょう。
善悪など、区別のつかない闇でしかないのでしょう。
おわりに
これ…は読んでいません。
なぜかものすごい目でこちらをにらむ女性の表紙に代わっていたんですが、興味がうせてしまった…。なぜだろう。
遠藤周作の『深い河』を今読んでいるんですがあまりに「大津」に感情移入しすぎてしんどくて止まることにしました。