猫と本に囲まれて

読書と日記とお人形

【読書】グノーシスの薔薇

こんにちは!えびめです🍤

田村セツコチャレンジは、また総まとめをするとして。

本の紹介です!

グノーシスの薔薇

内容

醜い小人のペッペは後の教皇レオ10世の従者となる。その人生を描いた物語です。

美しい貴族の娘ラウラにグノーシス派の思想を叩き込まれる。異端と腐敗したローマ教会の絶妙な俗悪さと、欲望や官能がこれでもかとグロテスクに描かれる。

しかし。その中にふとした人間の弱さを垣間見せられる。下品さをあえて合わせていく作者の書き方もまた時代に合っているとおもった。世の中にはこのような人生を歩んでいる者もいる。見たくないと人は目を背けている世界の片隅に過ぎないのでしょう。

本を選んだ理由

図書委員をしていたために、表紙でそのまま入れてしまったが中身を見ておもしろいが人にはお勧めできないし、カトリックの人が間違って読むこともあるかもしれないなと思って読み終わってすぐに、わかりにくい場所に隠しました。新刊本の端のほうに。

一応、学校の図書館なのでわいせつ本は禁止扱いだったので。

感じたこと

「図書館で一番エロい本ない?」とのことなので、この本をすぐに貸し出しに出しました。それからしばらくずっと借りられていて待っている人が大量にいるので何度も借りられ男子たちに大人気でした。

私は、厳格なカトリックのスイス人留学生の目に触れなければそれでいいので死んだ目で貸し出ししていました。

この学校の男子たちもピュアすぎない?とか感じていたのでこのぐらいの刺激は必要だと思いおすすめしていました。

親にエロいコンテンツを規制されている男子が多かったので…(勉強優先の学校だからかな)

おわりに

結局、エロい部分しか日本人は読んでいなかったのかもしれない。

グノーシス派の異端な考え方にもどこかグロテスクでありながらもありのままを受け入れるような人間の醜さを見つめようとする努力がありました。

昨今は、醜い世界、哀れな世界を避けて自分には関係ないと目を背ける人が多いでしょう。明日は我が身。だれも清廉なまま死ぬことはできないのでしょう。