こんにちはおすすめの書物の紹介です。えびめです。
そういえばえびめは、恵比寿さんからきてます。
『菜根譚』(さいこんたん)に学ぶ人生の知恵
『菜根譚』は人生の処世術であったり人への対応、戒めであったりと優しくも幸福の道を説いている書物です。
わたしは現代にこそこの書物が見直されるべきであると考えています。
『菜根譚』は、洪自誠による随筆集で中国古典の一つ。前集222条、後集135条からなる中国明代末期のものであり、主として前集は人の交わりを説き、後集では自然と閑居の楽しみを説いた書物である。別名「処世修養篇」。-wikipedia
何故、この現代に『菜根譚』なのか
人生の指南書となるような本であるからです。
『菜根譚』は中国の古典で「人よく菜根を咬みえば、すなわち百事なすべし」という言葉に由来する。
こうあるように、貧しくとも富んでいても足をすくわれるのが人生です。
その人生において、自らの怒りを腑に落としてくれるような言葉があります。
そして、もう一つの魅力は生き方の指南書となっていることで「道徳」がぶれにくくなることです。本来は親が教えるべきものが『菜根譚』にはつまっています。
現代の子供は道徳の授業でしか学ばないでしょう。
たとえばこの一説
菜根譚 七
濃い酒や肥えた肉、辛い物や甘い物など、すべての濃厚な味は本物の味ではない。
本物の味というのは(水や空気のように)ただ淡白な味のものである。(これと同じく)神妙不思議で、奇異な才能を発揮するものは、至人ではない。至人というのはただ世間並みの尋常である。
濃い酒や肥えた肉、辛い物や甘い物など、すべての濃厚な味は本物の味ではない。
単純に調理されたものは素材の味を消していると考えてもよいし、濃い酒を人間にたとえて、調理された人間は本来の姿ではなく偽物だと考えてもいいと思います。
また、もう一つは濃い酒などの「高級」なものばかりを味わうことは下品だと言いたいのかもしれません。
これには少し同感することもあります。
贅沢な料理ばかりを食べている人は、舌が肥えて生活が困窮したとしても食べ物には満足できません。粗食のおいしさも知らないのかもしれません。
本物の味というのは(水や空気のように)ただ淡白な味のものである。
梨や、栗も調理しなければ意外と淡白な味ですよね。そして人間でもありのままであれば自然体で着飾ることもないと空気のように存在感がありません。
それが、本来の姿だと思います。
贅沢にまみれた人は自分の本来の姿を忘れてしまうかもしれません。
(これと同じく)神妙不思議で、奇異な才能を発揮するものは、至人ではない。至人というのはただ世間並みの尋常である。
芸術家やインフルエンサー、絵を描くということにおいても自分でも思いますが、「普通ではない」という自覚は持っています。そもそも絵を描く人は少ないものですし、世間に見せている時点で、「欲」がありありのままに生きているかと言われるとそうではないでしょう。世間ずれはしているでしょう。世間並みの普通というのが一番難しい道なのです。貧困や愛に飢えて、世間とはずれて生きていくこともあります。
でも、本来の人間は赤子の精神そのままだったのではないでしょうか。
自分で解釈してもよいし、他人の解釈でもよいですが人生を生きていると何度も読み返して何度も別の解釈ができます。年を取ればとるほどに。まさに
「人よく菜根を咬みえば、すなわち百事なすべし」
といえるでしょう。
おわりに
もし興味があれば、『菜根譚』の世界に浸るのもおすすめです。
ただ、岩波版が難解な時はかみくだいているものから入るのもおすすめです。
また、TOPページが見当たらずディープリンクとなりますがこちらのページも参考になります。何か問題がありましたらお知らせくださいませ。
菜根譚を解釈しているHP