哀愁
第一次世界大戦下のロンドン。英国将校クローニンとバレエの踊り子マイラは、空襲警報が鳴り響くウォータールー橋で出会う。2人は瞬く間に惹かれ合い、翌日には結婚の約束までも交わすほど、その恋は燃え上がった。しかし、時代はそんな恋人たちを引き裂きクローニンは再び戦場へ向かう。そして、健気に彼の帰りを待つマイラ。
ビリケンといえばこの映画。
踊子のマイラとクローニンは惹かれあいますが、クローニンは戦場へ。
マイラは学校のおきてを破り、友人とともに学校をやめてしまう。
二人は、すぐに生活苦に陥ります。
戦場からクローニンがおくった花束を見て、マイらは喜びともに住む友人もまた「これを売れば生活費になる!」と胸をなでおろします。
しかし、マイラは売るのを拒みます。
友人の苦笑いと、死んだ目が印象的でしたね。
そして、クローニンと再会します。
ビリケン人形を手にしながらクローニンは、終わった恋を思い出す。
自分の甘さを、マイラの純粋が故の愚かさを、そして自らを責めて消えた恋人を。
高校生の時にこの映画を見た時は、ラストに共感できずマイラみたいな愚かな女にはならないと鼻で笑ったような。
面白くない映画だと終わった気がします。
歳を重ねこの映画を見ると、感慨深くマイラに同情心がわきます。むしろ一番悲惨なのは巻き込まれた友人ですけど。
これは私にもだれにでも女性であれば降りかかる悲劇の話でした。
男は、花を贈るより「生活費」を送るべきであったし。男と将来の約束は律儀に守るものではないと擦れた大人の私は思うのだ。
マイラの若さが、信じることをして身を破滅させてしまったのだ。
私がおばあちゃんになったら孫とかいなくても女の子に言い聞かせたいものです。
「男との約束は破られると思え」
「行動だけを信じろ」
「むしろ男は約束すら忘れる生き物と思え」
映画は教訓を教えてくれる。
ちなみに私に酒の失敗の恐ろしさを教えた映画は「コヨーテ・アグリー」でした。
「なんでコヨーテ・アグリーなの?」
「田舎から来てお酒を呑んで朝起きたらとんでもない醜男が横でいびきをかいているのよ。二度とそんな過ちはおかさないとこの名前にしたのよ」
※コヨーテはスラングでお酒をガンガン飲んでとても美しい美女を捕まえたとおもったら起きたらとんでもない醜い女だったというできごとの語源
パブやバーに一度だけ専門学校にいた時に行く機会には恵まれましたが、親が厳しい以前にあの映画がよみがえるので自主的に帰りました。家帰って本読みたいし。
ビリケンさんをみかけるたびに切ない思いになりつつ。